半田付け補助具:基板固定台
基板ホルダー・基板固定台です。基板に部品を手付けする作業時に基板の固定を楽にします。
何年か前から基板の実装はほぼチップ部品になってしまいました。1608サイズくらいの
CRであれば自分でハンダ付けできるのですが、チップ部品は基板の固定をしないと付けにくいですね。
何か作りたいと思っていました。CNCの防塵カバーをアルミフレームで制作した際に、これを使えば
基板を楽に挟めるスライド機構ができるのではないかと思いました。
タイトル写真はその完成形です。3連のアルミフレームをベースにし、基板の固定治具はPOMを切削
して作成しました。
部品構成
基板固定台の大きさはアルミフレームが60x20mm、長さ220mmです。高さは約43mmです。 垂直の当て板で基板を挟み込みます。基板下面のアルミフレームからの高さは20mmです。
実際に基板を挟んだ状態です。
左側の基板押し板AをM3ネジでアルミフレームにTナットで固定します。垂直方向の基板押し板Bの
溝に基板を挟みます。この溝幅は2.2mmです。
右側の押し板A/Bはバネの可動範囲でスライドします。基板押し板Cを固定してバネの力で基板を
押し付けています。
基板押し板CはM5のTナットで固定します。化粧ネジを使用して圧力の調節が楽にできます。
可動側の基板押し板Aです。固定側の押し板Aも可動側と作りは同じですが、両サイドの穴で アルミフレームに固定するところが違います。小さなPOM材は切削したTナットです。凸部を少し 厚くして、アルミフレームの溝をスライドできるようにしています。
可動側の基板押し板Aに押し板Bを取り付けた状態です。さらに中央の穴にPOM材のTナットを取り付けます。
押し板Bの端に基板用の溝を掘っています。
固定側の押し板A/Bはスライド用のTナットがありません。両側のM3穴を使ってアルミフレームに 固定します。
基板押し板A/Bに押し板Cを取り付けます。M3L40のネジを使います。A-C間が約20mm程度かつ平行に
なっていれば十分でしょう。
押し板Cの化粧ネジを緩めて基板を適度に圧迫しつつ、ネジを締めて固定します。基板を交換する
時は、基板押え板A/BをC側に移動して抜き差しします。
仕様
この基板固定台は、アルミフレームの上をPOM材が移動して基板を挟む形になっています。万力のように
動作しますが、バネの力で基板を押して固定します。
フレームの長さ220mm、角20mmが3連で幅60mmです。両サイドにフレームキャップを取り付けます。
基板押し板Bは直接基板を押し付ける垂直の板です。基板下は20mmあります。本来はアルミ材が良いかと 思いますが、現在はPOM材ですので、半田付けの熱には注意して下さい。
基板押し板Cは化粧ネジ2個でアルミフレームに固定します。かつ押しバネの力で押し板A/Bを 基板に押し付けます。
注意
冒頭と同じ写真です。この構成で頒布しています。購入は
BASEのSHOPでお願いします。
代引き希望の方は"お問い合わせ"のページより連絡をください。
材料の切削屑が残っていることがあります。CNC加工の上面はR面加工してバリを取って いますが、取り残しがあるかも知れません。上面以外は簡単なバリ取りしかしていません。
アルミフレームの角を手で擦らないように気をつけて下さい。特に端面は、面取りして ありませんので怪我に注意して下さい。アルミフレームのエッジで怪我をしないよう、 フレームキャップをはめて使用して下さい。
基板の固定はPOM材です。これはプラスチックなのでハンダゴテの熱で溶けます。ハンダゴテを 直接当てないでください。また基板の箔が当たって熱が伝わらないように考慮してください。
挟める基板サイズは最大、押し板の幅60mm程度です。基板が大きいと、部品をコテで
押さえた時にバランスを崩す可能性があります。安定した状態で使用してください。
また、基板にはつかみしろが必要です。POM材の溝の深さは1.0mmです。これプラス、
コテとの距離を確保して部品をハンダ付けしてください。
溝の幅は2.2mmです。2mm厚の基板までは挟める予定です。
基板の下面とアルミフレーム間は20mmです。これを超える高さの部品が基板裏面にあると基板を
固定できません。
免責事項
本装置の使用による損害、使用不能から生ずる損害、事故による損害、または事故責任等に関し 弊社は一切責任を負いません。自己の責任において十分注意して安全に御使用ください。