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リレーアンプの概要

リレーアンプ全景

リレーアンプは、ラジコン受信機のサーボコントロール信号で、セルモーター用リレーのON/OFFを行えるようにします。ラジコン(RC)のモーターアンプと異なり、リレースイッチなので回転数を変えることはできません。半導体スイッチで負荷をON/OFFするだけです。その電気的スイッチにpowerMOS FETを使っています。よって機械部分が無く、振動に強くなっています。セル搭載ヘリのスタータリレーの駆動、キルスイッチ、あるいは空中散布のモータ駆動等に使えます。電気関係のスイッチをするのにわざわざ機械動作に変えてマイクロスイッチをオンにしなくても、このリレーアンプを使えば簡単です。しかも軽量です。このページは紙マニュアルに変えて詳細な説明のページです。

接続方法

受信機に接続

リレーアンプの3色カラーケーブルを、受信機の空きチャネルに接続してください。接続コネクタはJR(日本遠隔制御)仕様になっています。このチャネルはスイッチ操作で0%-100%の信号が得られるように設定してください。リレーアンプは本バージョンからハイボルテージに対応しました。三端子レギュレータによる電圧安定化なので、7.2V定格までで使用してください。もちろん従来電圧でも大丈夫です。

出力側はリレーの駆動コイルにつなぎます。リレーアンプはノーマリーOFFの単極単投スイッチに相当しますが、極性があるので注意してください。赤い線をプラス側にし、黒い線をマイナス側に接続してください。電流が赤から黒へ流れる方向に考え、赤を負荷側に接続してください。逆に接続するとFET内部の寄生ダイオードにより電流が流れ、常にリレーはONの状態になります。もしも負荷がモータだと急に回転してしまいます。場合によってはシステム全体が壊れるかも知れません。これはリレーアンプの入力側と出力側(負荷側)を絶縁していない事に起因します。電気的に言えば、出力回路はPowerMOSFETのオープンドレインで、ソースは受信機のグラウンドと共通です。まれな例ですが、セルモータ搭載の大型ヘリコプター等でシャーシが+接地の機体がありました。受信機の電源極性に注意し、短絡で受信機が壊れる事の無いように気をつけてください。

回路

リレーアンプ回路図

リレーを接続した時の全体回路を図に示します。破線の内側がリレーアンプです。コイルにダイオードが入っていないリレーであれば図のように整流用ダイオードを入れてください。ダイオード内蔵のリレーを使用すればこのダイオードは不要です。このダイオードは逆起電力によるFETの破壊を防止します。モータの場合は更に、雑音予防の為にコンデンサをグラウンド間および端子間に付加してください。

使用例

モータ接続例

モータでの利用例です。このモータのサイズは750です。起動時の電流は約6A、回転時の電流は約3Aでした。ただし写真のように無負荷です。リード線の太さ等を考えると750はちょっと大きいようです。

LED接続例

電球色のLEDの例です。リレーアンプのLEDも赤く点灯して動作を示しています。

仕様

基板実装写真

現在使用しているPowerMOSFETは、東芝のTPCA8057-Hです。これは最大定格がVDSS=30V,ID=42Aです。リレーの駆動には十分ですが、もしも使用中にFETが熱くなれば直ちに使用を中止してください。わずかな面積の基板放熱しか対策していませんので、定格までの動作は出来ません。運用前には十分に動作チェックをして使用してください。また入手状況により、予告無くFETの型番が変わる事があります。

  • CPU:PIC12F629T-I/SN(MICROCHIP)
  • 使用FET:TPCA8057-H(東芝)
  • 絶対最大定格:VDSS=30V,ID=42A
  • オン抵抗:RDS=2.6mΩ(typ)(VGS=4.5V)

CPUはPIC12F629です。このリレーアンプ基板はISP(CPUを基板に実装後プログラムする方式)にしています。リレーのON/OFFのみならず、自分でプログラムを変更して他の目的にも使用できます。これはサウンドッチとほぼ同じです。違いは出力がトランジスタかPowerMOSFETかの違いです。

MAC8で接続状況

このCPUはフラッシュROMなので再書込みが出来ます。リレーアンプ用途に限らず、自分でプログラムし直して好みの装置にすることが出来ます。Microchipの書込み器は何種類かありますが、私はPICkit3を使用しています。そのPICkit3のコネクタをMAC8のコンスルーに差し替えると、簡単にコネクターを抜き差ししてプログラム出来ます。この時リレーアンプ側に電圧を供給してください。この用途のISPではターゲット側に電圧を供給して、書込みをした方が良さそうです。配線はMicrochipのデータシートを参照してください。写真で再確認して間違えないように制作してください。

使い方

リレーアンプのコネクターを受信機のどれかのchに挿入します。 例えばギアchに入れたものとして、いつもどおり送信機、受信機の順に電源を入れます。電源が入って送信機の信号を正しく受信していれば緑色のLEDが点灯します。

受信が約80%以上でFETがONになり、赤色のLEDが点灯します。約30%以下になるとFETがOFFになり、赤色LEDは消灯して緑色LEDが点灯します。

電源が入った時に既に80%以上だとLEDはどの色も点灯しません。つまり、最初からFETがON方向だと安全の為に動作しないようにしてあります。動作方向は固定なので、必要に応じてリバース設定をする等して動作方向を変更してください。

注: LEDの赤色点灯は出力FETをONに駆動した事を示しています。出力回路の電流を検出しているのではありません。もしも出力(負荷)の接続不良やFETの破壊があったとしても赤色LEDは点灯します。動作方向の確認に使用してください。

免責事項

本装置の使用による損害、使用不能から生ずる損害、事故による損害、または事故責任等に関し弊社は一切責任を負いません。自己の責任において十分注意して安全に御使用ください。